In a Dark, Dark Room and Other Scary Stories (I Can Read Level 2) [64P]

不気味なイラストとともに語られる七つの怪談。

1. ある夜、家路を急ぐ少年が体験する奇妙な出来事。

2. ある女性が墓場で座っていると3人の遺体が運ばれてきて・・・

3. Jennyという少女はいつも緑のリボンを首に巻いていました。それには秘密が・・・

4. 暗い暗い森にある、暗い暗い家の中に・・・。

5. ある雨の夜、車で墓地を通り過ぎようとした時、一人の少年が立っていたー

6. Ruthは自分の部屋で、昔海賊が死んだと聞かされる。その夜Ruthはー

7. Johnの幽霊見たことある? Johnの幽霊はねー

 

いい意味で学校の教科書に出てくるようなきちっとした分かりやすい英語。1話1話が短いうえに、文章の量も多くなく,イラストが豊富なので入門~初級レベルの人にもとても読みやすい。それでいて内容は単調でもお子ちゃまチックでもなく、かなり怖い。小学1年生前後くらいの子供が読んだら,結構トラウマになるかも。夜、一人でトイレへ行けなくなるとか。

最後の Johnの話はわずか24語。これで話を成立させているのも見事! この話だけ、やや難しく感じるかもしれません。ヒントは ’韻 ’。この話は怖がらせるためと言うより、’おまけ’みたいな感じ。著者のサービス精神を感じます。

 

Alvin Schwartz 著。この本を読んだとき、ふと水木しげるさんのことが頭をよぎりました。独特の絵柄や世界観が少し共通するところがあるなと。

この本は私が読んできた洋書の中でもベスト10に入る傑作です。

どの話も良いですが、私が特に気に入っているのは第3話です。ショートストーリー仕立てで、シンプルな英語なのですが、それがかえって淡々とした不気味さを際立たせています。

私は日本の小説では ’星新一’ さん ’阿刀田高’ さんが、TV番組では ’世にも奇妙な物語’ が大好きなのですが、そういう趣味の方には是非是非、おすすめしたい一冊です。